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夏休みはCOJなのか?~パレートの法則とJ~

 むちもとです。初めに先日の僕の投稿についてですが、「わかりにくい」とのご指摘を知人から受けたので若干補足というかもう一度弁明させていただくと、「他の方が書いているようなことを記載しても、ブログとしてインパクトをあたえることはできないよ、だからフォロワー戦略でリーダーブロガーの真似をするのではなくチャレンジャー戦略やニッチャー戦略を取るべきだ」というのが僕の言いたかったことであります。みなさんが各々お持ちである資源を分析して、差別化を図ることがブログ成功の一歩なんじゃないかなって考えたわけであります。偉そうなこと言うお前のブログはどうなんだって話ですが。

 さて、今回のテーマですが、

COJ公式の初心者向け広告活動の狙いは?

 引用したのは「夏休みはCOJ」キャンペーンの紹介です。この初心者向けの宣伝活動に対して僕は懐疑的な視線で見ていました。理由は無課金乞食みたいな連中に椅子座られるのが不愉快だっていう個人的な感情が中心だったのですが(交代台だからしかたないけど、交代したら無課金乞食で無料分だけやってすぐ帰るような人だとなんだかなぁって思うのは僕だけでしょうか)、マーケティングの視点から考えてみたいと思います。

初めに紹介したいのはパレートの法則です。

www.weblio.jp

これは企業が顧客との長期的な関係維持を目指して双方のメリットを生み出そうとするマーケティング手法、リレーションシップ・マーケティングの根拠に当たるものです。新弾が出るたびにウン万使わざるを得ない2割程度の重オタクがJ全体の売り上げの8割を占めるという理論です。これを明らかにしたのがデシル分析という手法になるのですが割愛します。僕の個人的な不愉快な思いに対して科学的な視点を与えてくれたのがこの理論で、新規顧客の獲得コストは既存顧客の維持コストの5倍にもなるそうです。つまるところ「高いコストをかけて新規顧客を獲得しても大した収益にならないんだからそれよりも既存顧客を大事にしようぜ」と主張するマーケティング手法なのです。これを学習して

「夏休みはCOJキャンペーン」って意味あるの?これ以上キッズやらなんやらが増えて大してお金使わないのに席埋まるのは嫌だなぁ

って考えたわけです。でも僕よりもずっと賢いはずセガ社がこのような広告活動を行っているのには必ずワケがあるはずです。

既存のJオタクは逃げない?

先のマーケティングに関する議論は企業が営業活動を行う市場にライバル会社がいる前提で進められてきました。しかしゲームセンターにおいてCOJ以外にデジタルTCGなる製品はありません。そのために維持すべき既存の顧客がライバル会社に顧客を奪われることが少ない状況下にあるのではないでしょうか。つい先日までのver1.3EX2の祈りポイズンディナーエラッタ後のCOJの盛り下がりは大変なものでしたが、J勢は”イカ”をやったりWLWで盛り上がっていたように思います(WLWセガ社の製品ですので企業としては何も問題ありません。)しかしながらエラッタ後には上位陣はじめオタクたちがJに戻ってきたわけです。このように、「ゲームセンターにはライバル企業の同種製品はない上に、一度Jオタクとなったオタクは特段プロモーションを行わなくとも戻ってくるのだから新規顧客の獲得に力を入れる方がよい」とも考えられるわけです。

JキッズをJオタクにするためには

ここまでの議論を踏まえると「Jオタクは逃げないから新規向けのキャンペーンを展開して広くCOJに触れてもらう広告戦略はある程度意味がある」 

と僕は考えました。このプロモーションの結果増えた初心者がJ界全体の人口増加につながるのでしょうか。どこからをJ人口に含めるかは個々人の基準になりますが、ここでは僕がカード資産の差を感じたSS上位帯から人口帯と含めるとします。ここの層が分岐点なのではないでしょうか。これ以上進むにはカード資産をそろえなければならない、ここから退出すれば微課金ないし無課金で終わる地点だと思います。

(「微課金層もJ界の人口に含まれるだろ!」という意見もあるとは思いますが、獲得した顧客が微課金で収まってしまうとすぐに退出してしまうユーザーであるために獲得に対する旨みは少ないわけです)

 キャンペーンで獲得した新規層に進ませるにはどのようにすればよいのでしょうか。僕はカードのシングル販売が解決策なのではないかと考えています。微課金層が資産の差に圧倒されてJオタクとならず引退してしまう大きな原因は「ベルゼブブ欲しいしある程度なら出すけどいくらになるかわからないのに無尽蔵にパックを回す気にはならないよ…」という消費者心理なのではないでしょうか。

 

他のTCGでは当たり前に行われているシングルカード販売がCOJでは行われていません。ヤフオク等などでのRMTは禁止されてはいますが事実上の黙認状態にあると言ってもいいでしょう。ここで取引されているインカムを吸収しつつJキッズをJオタクに近づけることが可能になると考えました。それに近いことが最近行われた”魔法石”のパック販売です。

しかし、主なインカム元がターミナルである現状を踏まえるとなかなか厳しいでしょう。「シヴァを出すためにいくらかけたと思ってるんだ!」とおっしゃるオタクの方もいて当然です。視点を変えてプレイ料金を値上げしてターミナルに依存した料金体系を見直すという手法も考えられますが、Re;verse以降の実質無料という謳い文句でプロモーションを続けてきたのに急に実質無料でなくなるのはなかなか難しいでしょう。

 

以上整理すると、

  • 一度ロックインされたJオタクは外部に顧客を取られることはない
  • であるからして新規層獲得のキャンペーンを行う意義はある
  • カード資産に対するハードルを下げることが新規層をオタク層にすることができるのではないか
  • しかし現状の料金体制を見直さないと難しい

ということになります。ここまで書いてもこの料金体系ってなかなか難しいですねぇ。新弾が出るたびにクレサ店の情報が飛び交っている現状を考えるとJのパック高いと考えているユーザーが多いわけですし(セガのクレサに対する圧力は組織のパワーに対する議論になるのですが)、むっくさんには一度じっくり考えていただきたいです。

ガバガバになってしまいましたが今回はここまで。